さて、というわけで前回で答え合わせをしたのですが、ここからは幾つか感想というか、そもそもテイスティングとか鑑評会とは、みたいな話をできればと思います。なので、別にこの会を特定してやんや言っているわけではなく、あくまで一般論として、です。別に、他でテイスティングしているわけではないので。
・そもそも、何をもってして「点数」とするかが難しい。
例えば、5番のやまかわ荒濾過は、濁っていて、ストレートで飲むには、ちょっとキツいものであった。おそらく、炭酸で割ればちょうど良く美味しいんだろうなと思いつつ。原則はストレートで飲んだ美味しさ、が前提にはありつつも、多種多様な飲み方をする焼酎において、そういう側面を拾うこともあって良いかなと思ってしまった。飲まずに判断するわけにはいかないが。
・度数違いが出品されるのはOKなのか?
今回もあったが、度数違いが出品されていると、ちょっと混乱があると思う。たしかに、度数が違うのは、その飲みやすさをシンプルにしているわけでもなくて、ちゃんと味わいや香りが違うことも理解できる。ただ、さすがに、こういう品評会では、どのお酒がストレートで飲むにはベストか、ということを蔵元で判断して出品するべきだろう。
違うとはいえ、他のお酒と比べると、その2つは似てくるから、「違うお酒」という前提で飲んでいる評価者からすると、かなり混乱する。また、ただの度数違いで違う銘柄というお酒もたくさんあるから、その点も説明して出品しないべきだと思う。
・度数があがると、やっぱり点数も自然と上がる。
会の特性として、どうしようもないが度数がまちまちなのは、どうすべきか考えていた。つまり、ある程度、口がお酒に慣れてくると、ハイプルーフのアルコール感が、「パンチがあるな」と良い方に感じてしまう。となると、その度数があがったタイミングでは、低いアルコールより高い方が、順番に飲んでいる限りはバイアスがかかってしまうと思う。果たして、お酒由来の味わいなのか、単に度数から生まれる味わいなのか、もしかしたら、経験豊富な方々は、ブラインドでも理解して、そのバイアスを自制しながら飲めるかもしれないが。それは中々に難しいんじゃないだろうか?
ということで度数は出していいと思った。それでブラインドの意味が変わらないので。
・「本屋大賞」的な賞に倣うと、出品は酒屋がするべきでは?
これは提言になってしまうが、ブラインド的なアカデミックな要素を、この賞にはあまり求められていない気がする。また、酒屋という販売網と近しいが故に、やはり賞をとったお酒は売れて欲しいというマーケット的な観点もあるのだかが、「酒屋が推している」お酒をその理由と共にプレゼンするほうがいいんじゃないだろうかと思ってしまった。色々と人間関係では大変そうだけど、そっちのほうが店頭で売るのに気合が入らないかなと思ったり。でも確かに、この人間関係はかなりややこしい問題になりそうではある。